今回のコミュニティースターは、プオポロヒロコさんです。プオポロさんは「着物」を通じて撮影会などを開き、日本の文化を伝承してトロントの日系コミュニティーの繁栄に貢献されています。
Ganbare読者の皆様、こんにちは。 Salon de Tea + Kimonoのプオポロヒロコです。早いもので、トロントで着物のお仕事を始めて丸10年が経ちました。その間の皆様の温かいご支援に、心より感謝申し上げます。
私がカナダに来たのは、もう20年以上も前になります。日本で大学卒業後に勤めた会社を辞め、心機一転トロントのカレッジでホテル経営学を学び、ダウンタウンのホテルに就職。その後仕事の関係でアジアと中東での生活を経て再びカナダに戻り今日に至っています。
「着物の人」というイメージの私ですが、このお仕事を始めたきっかけは本当にひょんなことでした。子供が就学して昼間に少し時間ができた時、「着付けを教えてみないか」というお話をいただいたのです。着物は好きで頻繁に着ていたことと、若かりし頃に習得した資格を生かせるということで、嬉しいスタートでした。そうこうするうちに、「着せてほしい」というご要望から着付けサービスを、「貸してほしい」というご要望から着物レンタルを始めました。そしてカナダという土地柄で文化継承の熱が高く、七五三や成人式、和装結婚式のお支度や写真撮影も取り扱うことに。同時にトロントでは映画産業が盛んで、撮影の衣装部のお仕事にも声がかかるようになりました。歴史好きな知識を生かし、着付けだけでなく衣装の考証も手掛けています。また、各種イベントに華を添える着物モデルさんへの衣装提供や着付けのお仕事は、忙しい中での楽しみの一つになっています。
日本の文化では人生の節目にさまざまな行事があり、その時々に着る着物にはそれぞれ意味があります。遠く日本を離れていても、装いで伝統を受け継いで形として残そうと、着物での記念撮影を年間を通して行っています。特に春と秋の撮影会イベントは人気で、第18回目を10月に開催します。多くの皆様の笑顔にお会いできることを願っています。
お仕事と並行して、トロント新潟県人会の会長職も務めています。新潟にルーツを持つ子供たちへ郷土の文化を伝え、新潟県の観光物産PRのカナダでの窓口として活動しています。県出身者だけでなく、縁のある方も対象にして広く会員募集中です。
