作曲家・ピアニスト 中村天平 (なかむら てんぺい)

 作曲家・ピアニスト。兵庫県神戸市出身。中学時代に阪神・淡路大震災で自宅が全壊。高校を中退して家を出て、解体業などの肉体労働に従事しながら生計を立てる。中学からは完全にピアノと離れていたが、音楽専門学校から大阪芸術大学演奏学科ピアノコースに進学し、同コースを首席で卒業。国際的なコンポーザーピアニストを目指し、2006年よりニューヨークヘ留学。2008年にEMIよりCDデビュー。2010年にはニューヨークのカーネギーホール(ワイルリサイタル)でのデビューを果たす。以降、毎年アメリカやヨーロッパのツアーも行っている。日本国内では、世界遺産・熊野古道での「紀伊半島秘境コンサートツアー」も定期的に実施。ボランティア活動にも力を入れている。被災地にピアノと音楽を届ける震災復興支援プロジェクト「ライジングサン」の活動を2012年から2017年まで行い、兵庫県芸術家協会から奨励賞を授与される。2017年からは日本全都道府県を自身の車で巡る「全国行脚コンサートツアー」を毎年行い、世界を股にかけて活動中。また、2019年からはキャンピングカーでヨーロッパ全43ヵ国を巡るツアーなどの新しい挑戦を開始。2020 年からは大阪芸術大学 の客員教授に着任し、よりアカデミックな方向への活動も始めている。

 

Q. トロントでのリサイタルは2019年初のリサイタルに続いて2回目となりますが、何かトロントで楽しみにしていること(楽しみにしていたこと)はありますか?

 トロントのお客さんはいつも温かく迎え入れてくれます。今回もお客さんたちとお会いできるのをとても楽しみにしていました!

Q. 中村さんの1月7日のブログで、能登半島地震復興支援曲「おかんのお弁当」 と 「Rising Sun」が生まれた背景は、

・阪神大震災で自宅が全壊。
・転校先で喧嘩続き不良の道へ。
・反抗期に母の弁当を毎日食べず持って帰り捨てる事に。
・家の壁に穴あく程荒れてた10代。
・時は過ぎNYに一人暮らし始めて弁当が恋しくなり有難みに気付く。
・あの時ごめんありがとう、と伝える
・2011の東日本大震災の時に地震の被災者としての教訓から支援団体Rising Sunを立ち上げた。

と書かれていました。大変な思いをされて生活されてきたことが伝わり、聞いていて涙があふれ出る曲でした。このほかに、中村さんにとってとても思い入れがある曲を教えてください。

 COVID-19が人々の心を闇で覆った。僕自身昨年は音楽辞めようかな?と思うまで落ち込んだ時もあった。そんな時にとある音楽に救われ、涙が出た。僕は気付く、「音楽で人の魂を救いたい、僕が救われた様に」そうしてRISING SOULという曲が生まれた。

Q. これからの抱負を教えてください。

音楽で人の魂を救いたいです。

Q. 最後に、トロントのファンの皆様にメッセージをお願いします。

今回も最高のコンサートでした!またトロントに戻ってこれることを心から楽しみにしております!

中村天平 公式サイト https://tempei.com/

Photo Credit to Tempei Nakamura